私たちが日常的に楽しんでいる温泉。でも、世界中の人間が太古の昔から温泉を利用していたって知っていましたか?
特に、医学がまだ発達していなかった時代の人々にとって、温泉は重要な医療法の一つだったようです。いわゆる温泉地は娯楽や旅行のためのものではなく、公衆の医療施設。アロマテラピーや薬草学などと同じように、医師にあたる人々が治療の一環として温泉を利用することが一般的だったんです。
詳しく調べてみると、日本でも、そんな温泉療法は古代から利用されていることが分かりました。
特に江戸時代から、全国各地の交通網が整備されたことによって、人々は効果的だと評判の温泉地を求めて移動するようになったそうです。このころ人気のあった温泉地の多くは、いわゆる「湯治場」として今も栄えているんですよ。
しかし、明治時代に西洋医学が「輸入」されたことによって、温泉医療は一時的に衰退してしまいます。温泉医療以外の代替医療や民間療法も排除され、現代西洋医学一辺倒の時代が訪れました。
その一方で、温泉成分を化学的に研究するという動向も見られるようになったのも事実。特に、放射線に関する研究が進歩したことで、温泉地の微量放射線が健康に及ぼす影響が注目され始めたそうです。
その後、温泉の研究はさらに発展して、温泉を医療的に用いるという動きが再度盛んになりました。そして、有名な温泉地は「観光」と「湯治」といった目的により大別されてきたんです。
現在も、湯治を目的とする温泉地には、さまざまな病気を抱えた人々が多数訪れています。現代医学では完治できない、あるいは副作用が激しいケースなどは特に、代替医療としての温泉が必要とされているんですね。